赤十字血液センターとはどんな施設?


赤十字血液センターとは

赤十字血液センターとは、安全で有効な輸血用血液の採血、製造および供給を行うことを目的として設立された日本赤十字社の関連施設です。

駅構内や大規模な商業施設の輸血センター、あるいは街頭の献血カーをご覧になった、または実際にそこで輸血をした経験をお持ちの方もいることと思いますが、この事業を展開しているのが赤十字血液センターです。案外身近な存在ですよね。

この事業は2003年7月に施行された「安全な血液製剤の安定供給の確保等に関する法律改正法」や「薬事法」「医師法」等に基づいて運営されています。

赤十字血液センターは地方によって特色があり、献血後に清涼飲料水や栄養ドリンクを無料で振る舞ってくれるサービスや献血中に子供を預けておける託児所などを併設している施設もあります。出来るだけ沢山の人に献血をしてもらうための啓蒙活動も積極的に行っているんですね。

しかしここ数年の血液製剤の安全対策費が上昇する一方で、血液製剤の使用量が減少したため、慢性的な赤字に悩まされているのが現状です。


献血の際に受ける血液検査
採血は16歳から69歳までの健康な男女であれば行うことが出来ます。

また献血には2種類あり、全ての成分を保存する全血献血と血液中の血漿成分のみを保存して赤血球を体に戻す成分献血に分けられます。

献血の際、血液の安全性を確認するための血液検査が行われ、感染症や血液の状態に問題が無いかどうかが調べられ、検査に通った人が献血を受けることができます。

この時に調べられる検査項目は肝機能やコレステロール値などの生化学的検査、赤血球数や白血球数などの血算、ウイルス性肝炎やHIV感染症、梅毒トレポネーマ、ABO式血液型、Rh(D)血液型、末梢血液一般検査となります。

検査結果は希望者に通知されますが、その際感染症に関してはHIV感染症以外の感染症に関して通知されることとなります。

採血は資格のある看護師が行い、医師が健診等を行います。

その際にカルテが作成されますが献血者は匿名で受けることも可能です。

ウィルス性肝炎やHIV感染症の既往がある場合、仮にそれが完治していたとしても採血をすることは出来ないとされています。

採血された血液は遠心分離機にかけられ、成分毎に分けられます。

輸血後のGVHD(拒絶反応)を予防するため血漿製剤を除く殆どの血液製剤に放射線照射が行われます(こうすることでGVHDを引き起こす因子を破壊するのです)。

結果をプリントアウトしてもらえばその場で自分の血液型を知ることが出来ます。


血液の寿命には違いがある!
血液細胞にはそれぞれ寿命があり、低温保存されて出来るだけ日持ちするように管理されていますが、赤血球の場合は2〜6℃で21日間、血小板は20〜24℃で4日間、血漿は零下20℃以下で1年間の有効期限が設けられています。

また血漿成分は6ヶ月間かけてウィンドウピリオド対策のために検疫隔離されるため、採血後すぐの輸血は原則として行われません。

医療機関からはファックスで赤十字血液センターにオーダーが入り、24時間態勢で受付を行っています。

基本的には前日までにオーダーをするということになっていますが、緊急を要する場合には専用の救急車両で輸送されます。

期検診を受けるのが一番手っ取り早くコストもかからない方法だと言えますね。



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 血液をサラサラにしよう

気になる症状別検査項目
 糖尿病が気になる人はこの検査    GLU(血糖) HbA1c インスリン FRA GA 1,5-AG
 高脂血症が気になる人はこの検査  T-cho TG(中性脂肪) HDL-C LDL-C
 痛風が気になる人はこの検査     UA(尿酸) CRP 赤血球沈降速度
 貧血が気になる人はこの検査     赤血球数 ヘモグロビン Fe TIBC UIBC フェリチン
 お酒の飲みすぎが気になる人はこの検査    γ-GTP TG(中性脂肪) AST ALT


血液疾患
 赤血球の病気     鉄欠乏性貧血 巨赤芽球性貧血 溶血性貧血 再生不良性貧血 
                骨髄異形成症候群 悪性貧血
 白血球の病気     白血球減少症 白血球増加症 移植片対宿主病(GVHD) 白血病
 リンパ系の病気   リンパ節炎 リンパ浮腫 伝染性単核球症 悪性リンパ腫
 血小板の病気    紫斑病 播種性血管内凝固症候群(DIC) 血小板減少性紫斑病 
                血小板機能異常症 
 骨髄・脾臓の病気  多血症 骨髄線維症 脾腫 脾(臓)機能亢進症


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血液雑学
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検査について
検査の流れ
検査のときの注意
検査の基準値


生化学検査
T-Bil
D-Bil
TTT
ZTT
AST(GOT)
ALT(GPT)
ALP
ALPアイソザイム
LDH
LDHアイソザイム
γ-GTP
LAP
CHE
CPK
AMY(アミラーゼ)
T-cho(総コレステロール)
LDL-C
HDL-C
TG(中性脂肪)
TP(総蛋白)
Alb(アルブミン)
A/G
プレアルブミン
BUN(尿素窒素)
UA(尿酸)
Cre(クレアチニン)
Na(ナトリウム)
K(カリウム)
Cl(クロール)
Fe(鉄)
TIBC
UIBC
フェリチン
GLU(血糖)
HbA1c
インスリン
FRA(フルクトサミン)
グリコアルブミン
1,5-AG
アンモニア
心筋トロポニンT
BNP
ビタミンB12
葉酸
MMP-3
プロカルシトニン
シスタチンC
KL-6
クォンティフェロンTB-2G
血液ガス検査
CRP


血液一般検査
赤血球数
白血球数
ヘモグロビン
ヘマトクリット
赤血球数・指数
 (MCV、MCH、MCHC)
血小板数
網状赤血球数
赤血球沈降速度


凝固・線溶検査
PT(プロトロンビン時間)
APTT(活性化部分トロン
      ボプラスチン時間)
TT(トロンボテスト)
HPT(ヘパプラスチンテスト)
Fib(フィブリノゲン)
FDP
Dダイマー


免疫・血清学検査
HBs抗原
HBs抗体
HCV抗体
梅毒血清検査
HIV抗体
RAテスト

アレルギー反応検査
非特異的IgE(IgE)
特異的IgE(RAST)

腫瘍マーカー検査
CEA
AFP
PSA
CA19-9
CA125
PIVKA-U
SCC
SLX
CA15-3

甲状腺検査
FT3
FT4
TSH